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のんびり日常をお話したり、歌ったり、読んだりする 喫茶店のような場所を目指しています!

短編集7〜9

短編集7〜9

【企画】私の短編を朗読しませんか?


⑦今何処?ごめん詳しくなくて…頼りない私を、大丈夫と安心させてくれた。この人はこんな風に過ごしてきたのかしらと垣間カイマ見ることができたように思えて、私ばかり嬉しくなる。小さな映画館、流れていく可愛い音楽と70年代風の少年少女達、この人と観られて良かったと心の中で呟いた。


⑧お菓子をあげる、でも悪戯していいよ。目の前の男の子に言ったらへんな顔をされた。何それ、俺の事どう思ってるの?彼が近づいてきた、意地悪そうな顔で。逃げられない私は彼に言う。何とも思ってないの。ふぅん。そうよ、貴方の事わからないの。まぁ、いいや。影がさして、彼は私に優しいキスをする。


⑨うごけない進めない、でも大丈夫、たぶん。嘘、きみとはいつも不安。ちゃんと仲良しかな、嫌われてないかな、鬱陶しいって気持ちにさせてないかな。人と触れる時はいつも気にしてばかりの私で、反対のきみは人と触れても強くあるのがとても羨ましく見えた。もう冬だ、 灰色で重たくて空気も冷たい日。

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